「隠れBPD」という問題ーその3ー
ツィマーマンがおこなった研究とは、アメリカのロードアイランド病院を受診した3674名の外来患者のうち、BPD(境界性パーソナリティ障害)という診断が下された390名の患者を対象として、自傷行為
「隠れBPD」という問題ーその2ー
前回述べたツィマーマンとベッカーの研究とは、アメリカのロードアイランド病院を受診し、BPD(境界性パーソナリティ障害)という診断が下された390名の患者を対象として、自傷行為や自殺行動を取った
「隠れBPD」という問題ーその1ー
境界性パーソナリティ障害(BPD)といえば自傷行為や自殺行動を繰り返す、というのがトレードマークであるとー専門家の間でもー思われていることが多い。 そしてBPD患者は、うつ病、不安症、物質使用
BPDの治療効果は、いつどのように判定すべきか
BPDの治療効果の判定は、いつどのようにおこなわれるべきなのだろうか。 こんな問いを立てると、そんな自明なことは尋ねるまでもない、と言われてしまうかも知れない。 ある程度長期にわたる治療(主に
BPD治療の落とし穴
境界性パーソナリティ障害(BPD)の患者を、週にどれほどの頻度で診察するのが適切なのかは、昔からしばしば問題にされてきたテーマである。 精神分析の影響が強かった時代には、週に2回、あるいは3回
BPDとスティグマ(汚名)ーその3ー
前回述べたように、臨床家たちは消極的に、あるいは積極的に境界性パーソナリティ障害(BPD)の治療を拒否する傾向がある。 BPDの治療は難しいし、そもそも患者は、本当は自分の行動に責任が取れるは