思春期におけるBPDーその2ー
前回の復習から入ろう。 感情不安定性や自己イメージあるいはアイデンティティの障害といったBPD(境界性パーソナリティ障害)に特徴的な症状は、たとえ思春期の子どもであっても、決して一般的にみられ
思春期におけるBPDーその1ー
今回は小児期あるいは思春期における境界性パーソナリティ障害(BPD)というテーマについて扱うことにする。 このように書くと、それだけで戸惑う人もいるかも知れない。 パーソナリティ障害とは、そも
BPDが「寛解しているけれど、回復していない」とはどういう状態かーその3ー
ミズC(その後の経過) フォローアップ研究(MSAD)開始から10年以上が過ぎていた。 今では40台も間近となったミズCにみられる症状は、経験を回避する傾向や過度の依存傾向に関連したものだけに
BPDが「寛解しているけれど、回復していない」とはどういう状態かーその2ー
ミズC(MSAD参加後の経過) マクリーン病院成人発達研究(MSAD)に参加するきっかけとなった入院中に、ミズCは潜在期(4~5才頃から思春期の頃までの期間)の後期に、親戚の男性によって 性的
BPDが「寛解しているけれど、回復していない」とはどういう状態かーその1ー
前回述べたように、境界性パーソナリティ障害(BPD)では、「寛解しているけれど、回復していない」という状態がしばしば生じる(場合によってはその状態のまま固定してしまうことすらある)。 と言って
GAF71の壁ーその4ー
前回までに述べたことを纏(まとめ)めるならこういうことになる。 (1)「良い回復」と言える状態に達する境界性パーソナリティ障害(BPD)患者の割合は、ある時期まではゆっくりとではあるが、着実に